Photo by Charlie Grosso
フランク・ティケリ氏(Frank Ticheli)から若い音楽教育者向けの記事が届きましたので、日本語に訳してみます。(直訳すると読みづらくなる箇所もあるので少し読みやすく意訳している箇所もあります)※2020/1/19:翻訳一部修正しました
フランク・ティケリから若い音楽教育者へのアドバイス(Frank Ticheli’s Advice to Young Music Educators)*English is below Japanese新しい音楽教育者のために3点アドバイスをしましょう。まず、あなたが最初に音楽にのめり込んだ理由を忘れないでください。 ほとんどの人がそうであるように、あなたも楽しいから音楽にのめり込んだのです。 音楽は美しい。 それはあなたを深く感動させます。 時には、特にうまくいかない日に、私たちが音楽家になった基本的な理由を忘れてしまい、生徒たちに教えることに失敗してしまうことがあります。 私たちは生徒たちに、音楽を作るという難しい作業は何よりも楽しいということを教えなければなりません!第二に、リハーサルの時には、一言発言する前に「私が学生に言おうとしていることは、単に教えようとしているのか、それともそれがインスピレーションにもなるものだろうか」と自分自身に問いかけてみてください。たとえば、 「ここにクレッシェンドを追加してください」と言う代わりに、「ここにはクレッシェンドの指示はありませんが、音楽が我々をどこに連れて行こうとしているかを聴いてください。まるで私たちが少しの光やひらめきを発見し始めたばかりのように、私たちは誰かにそれについて伝えたいわけです。」と言ってみましょう。あなたが単にイントネーションや不正確なリズム、間違った音などの技術的な問題を修正するだけの場合でも、音楽教育者としてのあなたの最も重要な仕事は、単に物事を修正することではなく、演奏者を鼓舞し続けることであることを覚えておいてください!最後に、ほとんどの場合、アンサンブル全体を指揮しないようにしましょう。その代わりに、個人を指揮します。すべてのリハーサルで、各プレイヤーといくつかのポイントでアイコンタクトを取るようにしましょう。 私たちはこれをやたらと気にすることはしません。 音楽が良い音楽ならばそれは自然と要求されることだからです。 すべてのプレイヤーはいくつかのポイントで重要な役割を果たしています。 それは大きなソロかもしれませんし、単一の持続音符かもしれませんが、それが何であれ、あなたが笑顔でそのプレイヤーを認めるだけで、ポジティブなフィードバックのループが確立されるのです。 たとえあなたが認めた一音であっても、そのプレイヤーは次のリハーサルではさらに良い演奏をしようとするでしょう。そのことにも気付いてくださいね!
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Frank Ticheli’s Advice to Young Music EducatorsI have three bits of advice for new music educators.First, don’t forget the reasons you got into music in the first place. If you’re like most, you got into music because it’s fun. It’s beautiful. It makes you feel deeply. Sometimes, especially on bad days, we forget these basic reasons why we became musicians and we then fail to impart them to our students. We must teach our students that the hard work of making music is, above all, fun!Secondly, during rehearsals, ask yourself before you say a word, “Is what I am about to say to the students going to simply instruct, or will it also inspire?” For example, instead of saying, “Add a crescendo here,” perhaps say: “I know there is no crescendo indicated here, but listen to where the music is taking us; it’s as though we are just beginning to see some light, some epiphany, and we are trying to tell somebody about it.” Even when you are simply fixing some technical problem such as intonation, an inaccurate rhythm, or a wrong note, remember that your most important job as a music educator is not to simply fix things, but to keep the players inspired!Finally, try not to conduct the full ensemble most of the time. Instead, conduct individuals. Make direct eye contact with every single player at some point in every rehearsal. We don’t do this to be touchy-feely; we do it because music, if it is good music, demands it of us. Every player is important at some point. It might be a big solo or a single sustained note, but whatever it is, if you simply acknowledge the player with a smile, you are establishing a positive feedback loop. Even if it’s a single note that you acknowledge, that player will try to play it even better in the next rehearsal. And you’d better notice that too!
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